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モタラ (象) : ミニ英和和英辞書
モタラ (象)[ぞう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ぞう]
 【名詞】 1. elephant 

モタラ (象) : ウィキペディア日本語版
モタラ (象)[ぞう]
モタラ(またはモータラ)(MotalaまたはMotola1961年頃 - )は、タイ生まれのメスのアジアゾウである。この象は、ミャンマーとの国境付近で地雷を踏んでしまったが、後に義足を装着して生き延びたことで有名になった。


== 経緯 ==
モタラは飼いならされて荷物運びなどに使役されていた象だった〔モタラは「森の緑」を意味する名前である。〕〔小林正典 タイ 地雷で傷ついた象の問いかけ 信濃毎日新聞文化面 2004年12月10日掲載 2011年6月5日閲覧。〕。タイ国内では1989年に森林伐採が禁止されたために象とその飼い主たちは仕事を失い、違法な伐採や観光業などに従事する以外に生計を立てる方法がなくなっていた〔東南アジア旅行記 国立象研究所(タイ象保護センター) 2011年6月5日閲覧。〕。
当時38歳になっていたモタラも例外ではなかった。1999年8月14日、伐採された木材の運搬に従事するために、飼い主に連れられてタイ・ミャンマー国境付近の森林地帯に到着した〔MOTALA The Thai Elephant 2011年6月3日閲覧。〕〔Sustainable O&P Fabrication for Developing Countries By Miki Fairley 2011年6月5日閲覧。〕〔Hope for elephant that stepped on landmine Thaksina Khaikaew in Lampang, Thailand The Guardian, Monday 30 August 1999 01.56 BST Article history 2011年6月5日閲覧。〕。この地帯は、ミャンマー軍事政権と対立する少数民族カレン族の居住地域でもあり、双方の勢力によって地雷が埋設されている危険があった。翌日、モタラは仕事の合間に餌を探すため、森に放された。しかし、森の中でモタラは地雷を踏みつけ、左の前脚に重傷を負ってしまった。モタラの飼い主は、傷ついたこの象とともに10キロの道のりを3日間費やして歩き、車の通行する道路にたどりついた〔中部地雷問題支援ネットワーク 世界のニュース(2001年) 2011年6月5日閲覧。〕。翌日、トラックに乗せられたモタラはFAEF(Friends of the Asian Elephant Foundation)〔Friends of the Asian Elephant公式サイト 2011年6月5日閲覧。〕〔Soraida Salwala, Tanthong, Mae Kae Pae, Thailand,FAE, Friends of the Asian Elephant, The World's First Elephant Hospital, Thailand 2011年6月5日閲覧。〕〔FAE Elephant Hospital in Thailand Elephant Encyclopedia 2011年6月5日閲覧。〕〔この病院はソライダ・サルワラ(Soraida Salwala)という女性の尽力によって、1993年に創設された。〕〔DREAMS(ドリームズ) 2011年6月5日閲覧。〕がタイ北部のナンパーンで開設していた象専門の病院へ到着した。モタラは治療と診察を受けたが、負傷の程度は今まで象病院が治療した象たちの中でも最悪の部類だった。

診断の結果、モタラが左前脚に受けた傷は15センチから20センチもの深さに達していた。しかも既に感染症を起こして腫れていたため、モタラは右前脚だけで暮らすことを強いられることになった。その後実施された検査で、モタラは左前脚を12インチ〔30.48cm。〕切断することに決まった〔Hope for elephant that stepped on landmine Thaksina Khaikaew in Lampang, Thailand The Guardian, Monday 30 August 1999 01.56 BST Article history 2011年6月5日閲覧。〕
。この切断手術には12人の看護婦や20人のタイ軍兵士を含む30人以上で構成された医療チームが従事し、油圧式のクレーン車や消防車も待機していた。手術には3時間を要し、モタラに投与された麻酔薬の量は、人間の必要量に換算すると70人分にも相当するものだった。麻酔で眠り込んだモタラの大きな体は、クレーン車で吊り上げられ運搬された。地雷の被害を受けたこの象については世界中で報道され、注目を受けることになった。

当時のモタラの体重は約3トンで、そのうち2トンの体重の負担が残された右前脚にかかっていた。傷の回復が思わしくなかったため一時は安楽死も検討されたが、昔から象を大切にしてきたタイの人々は、モタラの回復に向けて手を尽くす道を選んだ。その後傷が回復した時期を見計らって、モタラのために義足が作られた。最初はキャンバス地の袋におがくずを詰め込んだものを仮の義足として装着を試み、本格的な義足をつける前に弱っていた左前脚の筋力強化に取り組んだ〔中部地雷問題支援ネットワーク 世界のニュース(2005年) 2011年6月5日閲覧。〕。病院創設者のソライダ・サルワラによると、モタラは仮の義足を嫌がる様子を見せず、協力的だったという。
その後、モタラへの義足装着は成功し、2011年5月の時点では象病院で元気に暮らしている〔地雷で足を失ったゾウ・モタラに新しい義足 - タイ (2006年08月29日 07:41 発信地:タイ) 2011年6月3日閲覧。〕。
モタラの事故を契機に、タイにいる運搬用象が1970年代の1万頭から2000年代初頭には2千頭まで減少していることが注目され、地雷の危険性について再認識させることになった。NHK総合は、2000年11月15日に放送したドキュメンタリー番組地球に乾杯」で、この象を取り上げた〔地球に乾杯 歩け!モタラ 〜タイ・地雷を踏んだアジア象〜 NHKアーカイブス保存番組詳細) 2011年6月5日閲覧。〕。また、作家の江樹一朗も『モタラの涙』(2001年)と『地雷をふんだ象モタラ:モタラとローンムの物語』の2冊の本を執筆している〔モタラの涙:地雷を踏んだ象さんの物語 江樹一朗著 Webcat Plus 2011年6月5日閲覧。〕〔地雷をふんだ象モタラ:モタラとローンムの物語 えぎいちろう文、はしもとけんじ絵 Webcat Plus 2011年6月5日閲覧。〕。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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